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C.VRE感染
(1)VRE(バンコマイシン耐性腸球菌)とは
バンコマイシンは強力な抗生物質で、MRSAの治療の特効薬として使用されている。しかし、近年1980年、このバンコ
マイシンに耐性のある腸球菌(VRE)が発見され、1988年頃から院内感染が問題となった。我が国でも平成8年(1996年)
初めて、VREによる尿路感染が報告された。北九州市の某病院の院内感染は耳新しい所である。本来、腸球菌は人や動物
の腸管に常在している腸内細菌であり、健康な人に感染症をひき起こすことは無く、例えVREに汚染された物を食べても
問題はない。しかし病気等で抵抗力落ちた人が感染すると敗血症や腹膜炎を起こし、重篤になることがある。
VREが出現した理由として、欧米ではバンコマイシンが一般の感染症の治療として広く使用されていたことと、家畜の
飼料に、バンコマイシンと化学構造のよく似たアボパルシンという抗菌剤が添加されていたため、VREが増加し、人に広
がったと言うことがあげられる。
(2)感染経路
接触感染が主体である。保菌者や感染した患者から、介護者の手指・医療器具聴診器・体温計等)・日用品等を介して、
伝播が起こる。またVREに 汚染された食肉(特に鶏肉)の摂取から感染することもある。
(3)感染の発症
尿路感染症、胃腸炎、腹膜炎、心内膜炎、髄膜炎、敗血症等を引き起こす。
(4)感染予防対策(標準予防策、接触感染予防策)
@ 4類感染症として、診断後7日以内に保健所に届け出る。
A 原則として隔離する。あるいは他のVRE保菌患者と同一の部屋にする。
B 患者の部屋に入る時は手袋を着用する。部屋を出るときは手袋を外し、石鹸や消毒液で十分手洗いする。
C 患者に接触処置を行うときや、患者が失禁状態・下痢・創部から廃液のある場合等には、部屋に入る前にガウンを
着用し、部屋を出るとき脱ぐ。
D 体温計、聴診器、血圧計等の器具は、患者専用とする。
E オムツ等は、感染性廃棄物として、処理する
F 寝衣・リネン等はビニール袋に入れ「VRE」等の印を付け、処理する。
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